PANZER FRONT / アレコレ

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サン・ジャン・ド・ディ / Saint-Jean-de-Daye

第2回目は、サン・ジャン・ド・ディ。

アメリカ軍の第1面、上から順番に始めるとトレーニングを除き、このゲームでの一番最初の面です。アメリカ編のストーリーモードがあった場合、この前に簡単なイベント面(ドイツ編の『霧の森』的な)があり、ここが第2面となる予定でした。

この面はボカージュの中を進むため、組み立てが難しいだろうと考え、早めに取り掛かった面の一つとなりました。ここが考えているようにうまく表現出来るかは、このゲームのいくつかある戦闘パターンの1つとして、常に心配であったのです。逆にオクチャブリスキなどは、やって来る敵を倒すだけの面なので組み立ては簡単です。この面のように、散らばっている敵を、どう撃ち倒して行くかが問題でした。また、プレイヤーが思わぬ方向に行かぬよう、それとなく誘導できるのかということもありました。それらは上手く出来ているでしょうか。出来不出来は、この面を遊んだ人が、どう感じたかにおまかせしています。

こういうものの組み立ては、苦労して時間がかかったものが面白くなるとは限らず、確定する判断は難しいものでした。

ノルマンディから組み立てを開始したのは、地形図が早めに入手できたこともあります。フランスの25000分の1の地図は簡単に購入できましたが、店にない地区もあり、それはあらためて輸入してもらうしかありませんでした。

このサン・ジャン・ド・ディは、戦闘図のラフが多い面の一つです。ゲーム用に作られたマップをA3用紙にプリントし、その上にトレシングペーパーを置いてルートを描き込みます。戦闘のまだ無いマップに戦車を走らせ、いろいろな事を想定してルートを決め、地形が戦闘に不向きに感じれば、その部分に修正を加えます。敵がどう現れるか、木の隙間、草の高さなど、わずかな起伏の差でも射撃が可能か不可能かが決まってしまいます。ここの戦闘のラフは、今残っているものでも15枚近くあります。戦車の反応を見ながら、挙動の調整込みで作っていた時期でした。

下の図は最終の物で、だいたいこの通りに入っていると思いますが、省略されたり、発進ポイントの変更はあります。今見ると、多くが歩兵のルートであることが面白いです。これもプレイヤーを誘導するためで、索敵の目さえあれば、敵の方に向かうと考えました。

 

【サン・ジャン・ド・ディの戦闘設計図】