PANZER FRONT / アレコレ

個人的【 ≒ オフィシャルブログ 】

ヴィレル・ボカージュ その2

『PANZER FRONT / アレコレ』第17回目は、再びのヴィレル・ボカージュ

第6回目で書いたヴィレル・ボカージュですが、いくつかの書類の中から戦闘設計図などが出てきたのでその続きを。

上の図のように、他の面と違って動きの極端に少ない戦闘図です。最初に動き回れるのは、プレイヤーであるヴィットマンティーガーくらいで、進んだ先でクロムウェルファイアフライが作動し始めます。ここでの特殊な動きとしては、ハーフトラックが撃破されると出てくる歩兵でしょうか。それらはすぐに西側に後退を始めることになっていて、道路に並行した点線がそのルートです。実際にここであったであろうことを、ゲーム内で、どこまで表現できるかで構成してあります。80年代前半は、はっきりしていなかったこの戦闘ディテールも、90年代に入るといくつかの説が出てきていたような。それでも、今現在もはっきりしていない部分は多いでしょう。砲塔番号にしてもゲームでは、昔から知られていた番号『231』としましたが、作っている最中にも別の番号、『222』や『221』であったのではとのものを見ました。とにかく有名な戦闘でもあり、小さな範囲なのに写真も多く、できる限り近づけようとしたわけです。

これは家屋配置の修正図です。街をより狭く、コンパクトに見えるように指定しています。この図ではまだ家屋の周辺には歩道はなく、それらをあらためて追加してもらいました。市松模様に見えるものは地形の最小単位で、1辺が5メートルの正方形です。

上の図で上がって来た物を、さらに細く修正しています。塀の長さ、街路樹のある位置、カーン、ヴィレル・ボカージュと書いた標識の場所などを指定しています。ヴィレル・ボカージュの街は、坂にあるために緩やかな傾斜が必要で、そんな街もゲーム内ではここしかありません。街の入り口あたりにある線は、ここより坂道であることの指定です。90年代の何の雑誌かは忘れましたが、街の中央に一旦平らになる部分があり、それでヴィットマンは街の一番奥までは見通せず、また引き返す時も、それが防御になったのではとの説を読んだことがありました。それと同じ効果は得られませんが、水平になる部分は設けました。反転し、後退した231号車は坂道を登り、今度は路地に退避したクロムウェルとの撃ち合いになりますが、そういう部分は、ゲームに入れ込むことはできませんでした。ミッションの成功もかなりあいまいで、特殊な面と理解していただけるとありがたいです。